親の言いなりになるだけの良い子たちに未来はあるか

親より長く生きるのに、親に未来を決めさせるな

親の世間体や見栄を満たすための道具

いい年をした子どもに対する親の「愛情」というよりはむしろ「執着」から来る助言や指示が、子どもの人生を妨害している例を多く見かける。無意識に自分自身の世間体を気にしている親のなんと多いことだろうか。

時には、子どもたち自身の喜びや幸せよりも、親の世間体を保つことが優先される場合すらある。

そして、親の見栄を満足させるためだけに、親世代から見た「良い学校・良い企業」へ入ることを目標にさせられた、まるでオーナーと競走馬のような親子関係を目撃することすらある。

親の考える幸せを子どもに無理やり押し付けて良いのか

想像力に乏しい人は自分自身の現在の状態を追認するような狭い幸福観しか持てず、自分以外の人間に対してもそれを適用しようとする。親が子に対してこのような態度で接するとき、親子双方がその狭いゾーンに留まることは極めて困難なので、共に不幸を感じることになる。

例えば、親が子どもに勧める職業や就職先に対して子ども自身が感じる違和感は、親が若い頃に熱狂したアイドルを見せられた時に感じるカビ臭い感覚に似ている。

過保護の副作用を知っている賢い親

親は自分の過去を見つめて子どもの将来について助言しようとするが、子どもが見つめているのは未来なので、このようにどうしても両者はすれ違ってしまうことになる。

短期的には競争から逃げた方が楽をできるが、長期的には生存能力を失うことになる。真に賢い親は過保護の副作用を本能的に知っている。

だから、何から何まで親が決めて指示をするのではなく、子ども本人に自分の頭で考えさせて自分で判断する機会を多く与えようとする。

親の言いなりになることで無自覚に親に依存している子どもたち

しかし、子どもたちの中にも、親や教師の言いなりになることで彼らに尽くしていると思い込んでいる人たちが多くいる。うまくいかなくても彼らのせいにして自分自身を責めずに済むという利己的な気持ちが隠れていないといえるだろうか。

「親が心配するから」とか「親がいい顔しないから」と言って自分の行動を制限している人は、見えないガラスの檻を勝手に築いているのは自分自身であることからは目を逸らしつつ、都合良く親を悪者にしては、無自覚に親に依存していたりする。

「親の言う通りに従ってきたから、不幸になったとしたら親のせい」と考えていて情状酌量されるのはせいぜい18歳までだろう。

親の言う通りに従っているだけでは、進歩も進化もない

昭和生まれの、20世紀育ちの人たちの言うことを鵜呑みにして、21世紀のこれからをうまく生きていけるはずがない。江戸時代の人の教えが明治に変わってからはそのままでは役に立たなかったように。だから、親の言うことや薦めも少しは疑ってかかった方がいい。

ただただ親の言う通りに従っているだけでは、サルはサルのままで人間にはならなかっただろう。飛行機に乗って空を飛ぶこともなかっただろう。それを「サルの心を捨てた、サルの幸せを失った」と批判することもできるだろうが。


親より長く未来を生きるのに、自分の未来を親に決めさせるな。