集団を二つに分けるだけで、反目と競い合いが起こり始める

内戦をけしかけている本当の敵は外にいる

同類相憎み合う構図

もともとは同じ集団だったものを二つに分けてそれぞれに別の名前をつけると、反目と競い合いが起こり始める。そして、他方の失敗や不幸をもう一方が勝利や幸せと感じ始めることになる。分け方はどんな基準でもいい。とくに基準すらなく、ランダムに分けても同じことが起こる。

われわれの世界でも、同じ仲間なのに少しの差異で区別され、「同類相憎み合う」構図にはめ込まれている不幸をよく目にする。少し離れたところから自分たちを見つめてみれば、「内戦をけしかけて利益を得ている本当の敵」の姿が見えてくるというのに。

優越感と妬みは近接する階層に対して向けられる

例えば、統治者にとっては、治めるべき人々は細かく分割して、それぞれが妬み合い、反目し合うように仕向けておくのが都合がよい。身分制度はその最たるものだ。

そして、優越感や妬みは自分たちと近接する上下の階層にのみ向けられるので、統治者にとっては都合が良いが、社会全体の求心力や相互信頼が失われてゆくことになる。


自分たちをそういう構図にはめ込んで利益を得ている本当の悪魔の姿を見定める理性を持ちたい。